時間は有限だからこそ

通勤手段として、遠方に住んでいるがゆえに公共交通機関もしくは車を利用するという人も多いだろう。自転車や徒歩圏内であればそれほど通勤は負担にならないかもしれないが、前述した通勤手段を利用している場合には通勤時間にしろ何にしろ、それなりの負担が発生するのが実情だ。もし、通勤による負担を減らしたいなら、やはり近隣への職場に転職する方が手っ取り早い。

一方で、通勤時間を有効活用することを考えると、公共交通機関の場合には勉強に充てるのがおすすめだ。医療現場は日々成長を続けている分野のため、看護師の資格を取得したからといってそこで満足しては、昨今の現場についていくのが困難になる。そうしたこともあり、通勤時間の空いた時間を利用すればプライベートを潰すことなく、ある程度勉強に費やせるのだ。そして、車で通勤する場合、車内はプライベートな空間のため、軽食を摘んだり、音楽を聴いたりと、通勤時間中でもある程度自由に過ごせるのが魅力だろう。他人の目を気にしなくて良いということは、特に勤務後はリラックスしやすい環境とも言える。通勤時間について悩みがあるなら、まずは自分が通勤時間を負担に感じているのか、それとも有効活用しようと思っているのかを振り返ってみよう。

訪問看護ステーションへの転職と通勤時間

訪問看護の担い手が求められている現代の社会的状況があるため、看護師が転職したいというときに訪問看護ステーションが選ばれる場合も増えてきている。医療や介護の現場経験があることが望まれる仕事だが、研修制度があって初心者でも働けるケースが多くなっているのも担い手を増やす要因になっているだろう。

しかし、転職して訪問看護ステーションで働き始めると通勤時間が気にかかってしまいやすい。それが原因でやはり他の仕事をしようと考えてしまう看護師も少なくないのが実情である。訪問看護ステーションへの転職を考えた人の中にはパートや派遣で働いている人が多い。時給制で働くのが基本になっていて、実際に各家庭に着いてから働いた時間に応じて給料が支給されることになる。ところが、訪問看護をするときには各家庭までかなりの距離がある場合も多く、通勤時間が問題になってしまいがちなのである。

また、一日に何ヶ所も訪問して看護を行うことも稀ではない。その移動時間については無給になってしまい、交通費が支給される程度になる。全体としては仕事に時間を費やしている割に収入が少ないのが気にかかってしまうケースは少なくない。職場によっては近くの家庭からの依頼だけを受けられる待遇が受けられる場合もあり、通勤時間があまり気にならない場合もある。しかし、時給が高い訪問看護ステーションほどその配慮に欠けていて、通勤時間が悩みになることが多くなっている。